Danny Krivit

ダニー・クリヴィット。DJとしてのキャリアをスタートした1971年から今年で52年。1979年にRoxyのオープニングそしてメインDJを4年間務め、その後Paradise Garage、Studio 54、The Choice、The Loft、Shelter、Sound Factory Barといったその時代を象徴するクラブで活躍してきたが、96年から始まったパーティBody&SOULによってその名はニューヨークを飛び越え世界中に広まった。それまでMr.K名義で秀逸なリエディット作品を残してきた彼だが、MFSB 「Love Is The Message」、Cymande 「Bra」、歴史上最も多くサンプルされた James Brown 「Funky Drummer」に続き、数々のコンピレーションCDが発売されている。それらのほとんどはダンス・クラシックス中心だが、知名度を一気に高めたのはデリック・メイのカヴァーに手を加えたSoul Central 「Strings Of Life (Danny Krivit Re-Edit)」の爆発的ヒットである。新旧こだわらず、自分が惚れこんだ楽曲の魅力を(時にはエディットを施し)最大限に活かしてフロアに届けること。その姿勢はパラダイス・ガラージやロフトといった70年代から受け継がれてきた精神でもあるが、当時のサウンドを継承しつつ、現在集客的にも最も成功しているニューヨークのレギュラー・パーティと言えば、彼がレジデントを務める718sessionsに他ならない。ダニー・クリヴィットはDJというアートフォームの一つの完成形であり、円熟期を迎えたいまだからこそ、あらためて彼のプレイをじっくりと堪能してもらいたい。
Danny Krivit Official HP : http://www.dannykrivit.net